2023.10.14(土)
<寄付>
「 岩井優幸写真展 日々の情景 〜江差の夕陽〜 無事開催終了につき、寄付を行って来ました 」
【岩井優幸写真展 日々の情景 〜江差の夕陽〜】無事開催終了致しましたので収益の一部を、青少年自立支援ホーム「ふくろうの家」さんへ寄付へ伺って来ました。私がふくろうの家さんを知るきっかけとなったのが、5年前に行われた児童文学作家の栗沢まりさんを招いての講演会でした。その時の感想を綴った投稿内容を記載します。今回に至る経緯と今も変わらぬ思いも綴っていますので、長文ですがご一読頂けたら幸いです。
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2018.3.10(土)
函館市五稜郭町 函館市中央図書館
「子どもの貧困をテーマにした「15歳、ぬけがら」(講談社)の児童文学作家、栗沢まりさんが函館にやって来る!」
【いつか、描きたい物語】〜児童文学作家 栗沢まり〜水道が止まり、食べるものもない。学校の先生もクラスメイトもみんな敵で、心療内科に通う母親は家事全般なにもしない。特別仲がいいわけではない”夜の仲間”と群れるしか、自分の居場所はない。そんな”ぬけがら”のような毎日を過ごす中3少女を主人公に物語を書きました。この真っ黒な社会の中に、私自身が光を見つけたのかもしれません。この物語を書く上でどうしても欠かせなかったのは、18歳の少女・優香の存在です。恥ずかしながら、18歳で世間に放り出されてしまう若者がいることを、それまで私は知りませんでした。けれど、知ってしまった以上「書かない」という選択肢はありませんでした。物語の中で、優香は世間一般の常識からは外れた方向に進んでいきます。けれどもそれは、自分が置かれた環境の中で考え決めた”一番ふさわしい道”、表現を変えるなら、”そうさせざるを得なかった道”なのです。子供は大人が作った生活環境の中で育っていきます。ということは、周りにいる大人のさじ加減ひとつで、子どもの考え方も価値基準も行動も、未来そのものも違ってくるということですよね。そう考えると”大人の責任”というものに、私は押しつぶされそうになります。でも。だからこそ、私は物語を紡ぐのかもしれません。現実の世の中ではあまりにも無力だから、せめて物語の中の登場人物達と一緒に、ささやかな一筋の光を探したい・・・。今思うのは、もし優香の近くに自立支援ホームがあったとしたら、彼女はどうしただろう、ということ。児童文学作家として、いつか描いてみたい物語です。(青少年の自立を支える道南の会 通信抜粋)
栗原さんの書く物語は、現実に起こっている問題。本当に助けてほしいと願う子供達を、いかに見つけ出してあげるか。今回自分が希望を持ったのは、こんなに沢山サポートしようとしてくれる団体・個人が居るということ。自分達のお節介が、多くの子供達を助けることができるなら、どんどん介入して欲しい。そう願わずにはいられません。一人でも多くの子供達が未来に夢を描ける時代を作れるよう、自分も微力ながら行動に移せたらなと思います。
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当時のことを思い出すと、子供の貧困という現実を知ることで複雑な気持ちになったことは言うまでもありません。今現代における社会の閉塞感。大半は、それぞれ生きて行くのにも精一杯で、他人のことなど考える余裕もない、世間の空気感がひしひしと伝わる世の中。そしてとどめを刺した、コロナ禍が招いた空虚感。私もただの一個人なので、ある意味そんな今の時代に流されて生きている人間の一人に過ぎません。でもきっと、みんなどこかで諦めていない部分があると思うんです。私なりに考え、その希望や勇気に共感しポストカード購入に協力して頂いた皆さんと共に実践したのが今回の行動でした。ふくろうの家の高橋会長とお話した中で、ここに集まって来る子供達は、行き場を失い生きて行く手段が途絶え、最後に助けを求めて辿り着いた場所がここだそうです。色々な家庭の事情により、生きて行くのに限界を感じて集まって来た子供達のサポートは、並大抵の気持ちでは出来ません。高橋会長を始めグループ長の佐藤さんやスタッフの皆さんの、子供達に対する親心と複雑な気持ちを抱えている感情を優しく受け止める思いやりがあるからこそ、この場所の存在意義があるのです。そんな施設の皆さんの思いを受け、一日でも早く自立出来るよう子供達は一生懸命働きながらこれからの人生と向き合い日々過ごしています。子供達にはここでの生活をきっかけに、新たな気持ちで夢や希望を持って生きて欲しいと願うばかりです。一人でも多くの子供が自分の幸せを見つけられるよう、これからも微力ながら支援を続けて行きたいと思っています。
・NPO法人 青少年の自立を支える道南の会 青少年自立支援ホーム ふくろうの家
家庭の事情などにより、生活に困窮する子供達を支援する団体。義務教育終了後(おおむね15~20歳)、施設や家庭から出て働かなければならない子供たちと生活をともにしながら支援する、心の拠点となる家です。2016年1月現在、全国に115箇所、そのうち北海道には9箇所あります。1998年に児童福祉法の「児童自立生活援助事業」として認めました。
ふくろうの家
詳しい情報はこちらから↓
・ホームページ
https://joshishien.web.fc2.com/